椥辻夕子

著者紹介

椥辻夕子(ナギツジユウコ)
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1985年、福井県生まれ。元編集者。主に学習テキストの企画編集・校正校閲、在庫管理などに従事する。
2014年より在宅ライターとして活動中。
童話・神話の児童向けリライトなどのほか、「文章術」「時間管理術」「ダラダラ癖」「新社会人向けビジネスマナー」「うつ体験記」などをテーマとした電子書籍執筆を手がける。
小さな出版社を舞台に先輩社員とゆとり新人が活躍するノベル風実用書、『ゆとり社員ちゃん』シリーズも好評発売中。


著者インタビュー

インタビュアー まんがびと 平田学

椥辻先生にいくつかインタビューをさせていただきました。

平田
椥辻先生といえば「文章の書き方」のイメージが強いですが、文章がうまくなりたい方にひとつだけアドバイスをするならどのようなものになりますか?

椥辻
インプットとアウトプットを繰り返すことで文章はうまくなります。だから、たくさん読んでたくさん書いてください。
インプット(読む)が不足すると語彙力がなくなります。読んだことのない言葉が内側からわき出るはずがありませんから。私も、執筆活動にかまけて読書量が減ると途端に書けなくなります。時間がないときは、書店店頭でタイトルを眺め、目次を斜め読みするだけでも効果はあります。
アウトプット(書く)を繰り返すことで自分の文体ができてきます。悪く言えば書き癖ともいえますが、私は書き癖はその人の持ち味であり、矯正する必要はないと思っています。もちろん、文章を分かりやすくするために切磋琢磨するのは素晴らしいことです。世に存在する文章術の本を読み文章力向上に役立てながら、小説でも詩でもビジネス文書でも何でもいいのでとにかくたくさん書いてください。

平田
数ある作品の中で一番楽しめて書けた作品をあえて一冊選ぶとしたら、どの作品ですか?

椥辻
『ゆとり社員ちゃん』シリーズの中では、通巻4作目にあたる『ゆとり社員ちゃん、ダラダラ癖を直す。1 「朝」のキラキラ習慣を身につける!』(以下、ダラダラ癖1)です。
私自身、ついダラダラしてしまうことが多いので、実体験を思い起こしながら書きました。キャラクターたちの私生活に踏み込んでストーリーを展開していけたのも面白かったですね。オフィスを飛び出したり、ほかのキャラクターも登場回数を増やしたりと工夫しながら楽しく書けました。
『ゆとり社員ちゃん』シリーズ以外ですと、『文章が劇的に分かりやすくなる7日間プロジェクト』ですね。「7日間プロジェクト」は、「1分読むだけ!」に並ぶ株式会社まんがびと様の代表的フレームです。編集者として培ってきた文章術を、7日間のトレーニングとしてうまく作り上げていくのはとても挑戦的で面白かったです。

平田
『ゆとり社員ちゃん』シリーズは個性豊かな登場人物がとても魅力的です。それぞれのキャラクターをどのように生み出していったのかお聞かせください。

椥辻
ストーリーを読みながらビジネスに役立つスキルを学べる「ビジネスノベル」を書くにあたり、まずは成長していく主人公と、それを導く指導者が必要だと考えました。
主人公には伸び代のある存在としてゆとり世代を据えたくて、メインタイトルに「ゆとり社員ちゃん」を入れることにしました。「ゆとり」というキーワードの訴求力については、出版元である株式会社まんがびとの代表・平田さんに何度も相談させていただきましたね。
第一弾のテーマが「会話術」だったので、主人公であるゆとり社員ちゃんには会話が下手なコミュ障という属性を付与しました。オタク女子にしたのは、自分の好きな分野の話ばかりしてしまうという会話の悪癖を直すストーリー展開にしたかったからです。私自身が偏ったオタクだからというのもありますが。
一方、指導者役は会話術に長けている必要があったので、元キャバ嬢という設定にしました。ただ、シリーズが続く中でこの設定を生かしきれていないので、惜しいというか今後の課題かなと思っています。対照的な凸凹コンビの方がストーリーを動かしやすいので、片方の特徴が決まれば自動的にもう一方の特徴も決まっていきました。お酒に強い・弱いとか、元運動部・文化部とか、細かい裏設定もあるんです。
それから、トシマ様が描いてくださる表紙イラストからインスピレーションを受けることもあります。キャラクターがもっているアイテムやファッションなども参考になります。ビジュアルのもつ力ってすごいですね。

平田
ストーリーを楽しみながらビジネススキルが身につく同シリーズですが、ストーリーとビジネススキルを自然に融合させるのが難しいかと思います。
苦労している部分、工夫している部分がありましたら教えてください。

椥辻
おかげさまでシリーズ化させていただけることになり、「会話術」以降も「文章術」や「PDCA」などさまざまなビジネススキルについて『ゆとり社員ちゃん』シリーズで取り上げてきました。執筆前に、どのようなテーマにニーズがあるか、本シリーズの世界観でうまく展開できそうかなどをじっくりと考えるようにしています。
苦労しているのは、シリーズを追うごとに主人公ことりが成長してきたことですね。
はじめは指導者役である静香先輩に一方的に教わっていればよかったことりですが、シリーズ13作目では入社2年目となり後輩アルバイトも増えました。一方的に教わる構図ではワンパターン過ぎるし、成長していないように見えるのもダメだよなぁ……ということで、最近はことりが「自ら気づき成長する」ようなストーリーを意識しています。
そのほかにも、シリーズ開始直後の設定にがんじがらめになったり、キャラクターの個性が出てきて思うように動いてくれなかったりと苦労もありますが、まだまだいどばた出版の日常を切り取りたい気持ちは強く、今後も生みの苦しみに耐えながら執筆を続けていきたいと思っています。

 


著書

電子書籍

リアル(紙)書籍

ゆとり社員ちゃん、会話術を学ぶ。1 「傾聴力」が雑談スキルUPのカギ!