タイトル
クレーマー対策。電話対応のマナーとノウハウ。お客様をクレーマーにしないための対応術。10分で読めるシリーズ
著者名
袴雪乃,MBビジネス研究班
発売日
2015/01/30
概要
10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。
まえがき
「あんたじゃダメだ。ほかの人に変わってくれ」
上司からは「上司に代わる」という対応は絶対NGだといわれている。私は焦った。そのコールセンターではその言葉が恐怖だったのだ。
「力不足で大変申し訳ございません、もう一度確認をさせていただきますので少しお待ちくださいませ」
コールセンター業務に従事して2か月の頃、私はそういって何度もお客様に保留を強いていた。そのたびお客様の怒りを煽ることがわかっていたのに、そうするしかなかったのだ。
あなたにも、一度は電話でクレームを受けたことがあるのではないだろうか。
お客様やクライアントからのクレーム内容は、自社の製品やサービスについての不満であったり、営業の対応に対する怒りであったり様々だ。
私が従事していたコールセンターで扱うサービスは、全国に普及しており利用者が多い一方で、クレームの多いサービスでもあった。
クレーム処理の部門ではないのに、クレームの電話が連続で入るということは多々あったし、お話を聞くうちに自社サービスに対するお客様の愚痴を聞くことになることも多かった。
今回は、私がそんな環境下で学んだことを稚拙ながら下記の順でご紹介したい。
【1】電話を受ける側もかける側も相手を選べないということ
【2】お客様からの入電は、「八方塞がり」のサイン
【3】自分に決定権がないことは、譲歩ラインを探りながら話を聞くこと
【4】お客様を「クレーマー」にしたくないという思いを持つこと
【5】反面教師は常に自分の周りにいると気が付くこと
コールセンター勤務でなくても、電話対応はビジネスの場においてはとても重要な業務として位置づけられている。
もし、いまの自分の電話対応に悩みがあるなら、私が精神をすり減らしながら体当たりで身に刻んだ対応のノウハウを少しでも頼りにしていただきたいと思う。