タイトル
不器用な生き方。正義感の強いあなたへ送る生きるためのヒント。車が来なくても信号が青になるまで待つ人へ。10分で読めるシリーズ
著者名
袴雪乃,MBビジネス研究班
発売日
2015/02/13
概要
10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。
まえがき
あなたは車の少ない横断歩道で、信号が赤のときに車の流れが途切れたら信号を無視して渡りますか。
信号を無視して横断すると答えた人の言い分に「時間が無駄」とか「規則は破るためにある」とか、そういったものも幾分か含まれていることでしょう。
私はその「規則」の定義自体がおかしく、破るために作られる規則なんてないと反論したくなるのですが、そうするとまた「正直者が馬鹿を見る」という言葉を思い出して口を紡ぐのです。
だって先が目に見えているでしょう。「だから融通が利かない」とか「臨機応変に動け」だとか散々言い負かされるにきまっているのです。
「正直者が馬鹿を見る」という言葉を、国語辞典を引いて解釈してみると、ここでいう正直者は「嘘をつかない者」を表すのではなく「正しいことを行う者」だということがわかります。日常で使う際もこのようなニュアンスで使用されていることでしょう。
現代においては「決められたルールを守ること」は、現代においては「融通が利かない」と言われることも多くあります。
手を挙げて横断歩道を渡っていた小学校時代は、「決められたルールを守ること」は褒められるべきことであったのに。
ルールを守る者に「融通が利かない」「臨機応変に動け」という言葉をあてがう人は多くいます。
「正直者が馬鹿を見る」という言葉自体には否定的な人が多いのに、おかしいですね。
本書は、これまで言葉で虐げられてきた”正直者”に向けられた書籍です。
自分の「正義感」に辟易としていた人、それでも悪を許すことができずがんじがらめになってきた人。
そんな人が本書を読んだ後、少しでも自分の正しさに誇りを持ち、他者との共存の一助となれば幸いです。