タイトル
損しないための年金(ねんきん)手続き。年金生活はできるのか?自分で自分の権利を守るための本。10分で読めるシリーズ
著者名
佐藤花子,MBビジネス研究班
発売日
2015/02/13
概要
10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。
まえがき
老後の生活設計を考える上で、収入はかかせないものである。
老後の収入源の筆頭は、年金であろう。みんなが受給しているから、自分も当然に受給できると考えているとしたら、それは大きな間違いである。日本の年金制度は、保険料という名前のとおり、お金を払って、納付要件を満たさないと受給できないのである。
会社を定年退職し、退職金をもらい、悠遊自適な老後を送るためには、安心した収入を確保しなければいけない。貯金もない、年金ももらえないとなると、60歳過ぎでは再就職もままならず、老後を楽しむどころではない。
また、「権利の上に眠るものは保護に値せず」とう格言があるが、きちんと年金に加入しても、知識がないばっかりに、もらえるものももらえないということもある。
日本で最初に制定された社会保険は、大正11年である。その後、昭和16年に厚生年金法が、そして昭和34年に国民年金が制定された。世論や国会の情勢、社会環境の変化に伴い、様々な改正が行われてきた。現在の年金制度は、昔の法律を無理やり現状に合わせるために、多くの改正によって補われてきた。そのため、複雑になってきている。当時の法律では年金がもらえたのに、今の要件には該当しないということもある。その結果、ある程度基本的なことはきちんと知っておかないと損してしまう。
年金のプロとして活動している人はたくさんいるが、社会保険の法律をすべて熟知しているとは限らない。所詮、人間のやることである。うっかり聞き忘れて損してしまうこともあるし、言い忘れ、勘違いもあるであろう。知らなかったから仕方ないと諦めるのは損である。ある程度、自分の権利は自分で守る自衛手段をもたなければいけない。
本書では、損しないために年金の一般的な仕組みを紹介しよう。