タイトル
その日、母がPDになりました。家族がうつ病、パニック障害などの精神疾患になったら、まず知識を増やそう。10分で読めるシリーズ
著者名
青井太陽,MBビジネス研究班
発売日
2015/04/24
概要
10分で読めるシリーズは忙しくて読書の時間がない人のための本です。10分で読める範囲のミニ書籍です。(文章量5000文字程度)「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣に執筆いただきました。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。
まえがき
小学6年の秋、突然母がパニック症の症状を訴えて家の外に出かけることすらままならなくなった。
きっかけは目の前で親戚が事故にあい(比較的軽症で済んだものの)、その様子を間近で見てしまったことだった。
誰でもその場面を見るとパニックにはなると思うが、母の場合はそこから感情の不安定さが継続的に出てくるようになり、さらに悪いことにうつ病も併発してしまった。
その後にかかった心療内科の医師によると、おそらく事故自体は発病のきっかけにはなったものの、直接的な発病の要因ではないとのこと。
小さい頃からの家庭環境、虐待されて育った経験、学校や職場でのいじめ、自分の家庭の崩壊(離婚経験)などの様々な要因が大人になったあとに出てきたものだという。
だが、家族にとって一番大事なのは発病した要因ではない(家族がその原因である場合は、まず当然そのことを知ってしかるべきではある)。
家族にとって大事なのは、どのようにこの病気と付き合うか、という点だろう。
要因を知るべきなのは、その付き合い方を考える上でヒントとなるからにすぎない。
病気を持ってしまった家族と付き合うのは実際、まったく簡単なことではない。
「うつはうつる」とよくいわれる。
それは、近親者にとって病気の家族と付き合うことがとても難しいことを意味する。
だからこそ、「ミイラ取りがミイラになる」ようなことになるのだ。
メンタル系の病気を持ってしまった家族とどのように接するか。
また、もし「自分は何かの病気を持っているのかもしれない」と思ったときにどうすべきか。
病気の程度や種類によって当然個人差はあるが、著者の経験を少し書いていきたい。
ちょっとした参考程度に読んでいただけたらと思う。