タイトル
貿易専門家が解説する日本貿易史。先史時代の交易ネットワークを探る。20分で読めるシリーズ
著者名
姉崎慶三郎,MBビジネス研究班
発売日
2019/03/28
概要
さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度)
【書籍説明】
千葉市に加曾利貝塚(かそりかいづか)という世界でも最大規模の貝塚がある。
貝塚はなぜできたのか。
後藤和民は巨大貝塚ができた理由を「干し貝説」で説明しようとした。
加曾利は干し貝の生産工場だったというのだ。
干し貝と交換するものは黒曜石だった。
後藤は、千葉には硬い石がなくて「石なしの国」だったのだので、「海なしの国」信州の黒曜石と交換したという説を唱えた。
黒曜石は肉をさばく鋭利な調理用品であり、やじりという武器にもなり、身につける装身具であり、霊的な何かが宿る「魔法の石」であった。
千葉の加曾利貝塚から100キロ以上離れた信州の奥地や伊豆の離島から、黒曜石は誰によってどのようにしてもたらされたのか。
貿易専門家の視点から先史時代の交易ネットワークを探る。
調べるうちに、不思議なことに気づく。
貿易の歴史という題名の書籍がないのである。
歴史の教科書では、日宋貿易、日明貿易、南蛮貿易、朱印船貿易などの名前が並ぶのに、貿易の通史を書いた書物がないのである。
これは一体どういうことなのだろうか。
なぜ貿易の歴史という題名の本がないのか。
【目次】
1.加曾利貝塚はなぜ築かれたのか?
2.神津島に黒曜石工場はあったか?
3.北海道の黒曜石流通ネットワーク
4.アイヌ人の沈黙交易
5.加曾利貝塚が築かれたわけ
【著者紹介】
姉崎慶三郎(アネザキケイザブロウ)
群馬県出身。
元商社勤務。
海外駐在員経験2回。
長年の海外ビジネス経験を生かして、当時合格率8.4%で、日本全国で400名もいない超難関貿易資格「ジェトロ認定貿易アドバイザー」を一浪して取得。
自身の40年に渡る実務経験と、ふれあった多くの先輩や国内外の取引先企業の方たちから学んだことを貿易のプロをめざす人に伝えるため執筆を続けている。
ペンネームは英語教師だった祖父の名前。