毎朝1分読むだけ。お金の教科書。お金に支配されないために、お金を味方に付ける考え方を身につける。全文公開中

お金に興味がない人は、現代社会には、ほとんどいないだろう。

なぜか?

お金があれば、おいしいものが食べられる。
お金があれば、ほしいものが買える。
お金があれば、行きたいところに行ける。
お金があれば、病気になっても安心だ。
お金があれば、老後が安心だ。

社会では、お金があれば、便利や安全、使い方によっては名声を得ることもできる。お金は万能のツールのように思える。だからお金がほしい。

本書は、お金に支配されないための本だ。

お金は、人間が便利に生活するために作り出したシステムだ。人間が作ったものに人間が支配されるのもおかしな話だ。
しかし、ある程度、お金に対して、しっかりとした考え方を持っていないと、気付かずに、お金に支配される人生を送ってしまうことになる。

本書では、「お金の心得リスト」を、紹介する。これは、お金に支配されない人生を送るための要素を凝縮したようなものだ。リスト自体は1分で読める。これを毎朝、通勤時間にでも読んでいただく。主婦の方なら、洗濯物を干す前でもいいだろう。

リストに毎朝目を通すことにより、お金に対する正しい考え方をすり込む。それで意識を変えていく。意識が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。冷静にお金と向き合い、付き合っていくマインドができあがる。

本書の構成を説明しよう。まず、「お金の心得リスト」を提示する。次に、リストの内容を、それぞれ説明するパートになる。これも10分程度で読めるので、ざっと目を通してほしい。あとは、毎日リストを読むだけだ。

それでは、早速、「お金の心得リスト」を紹介しよう。

Contents

「お金の心得リスト」

見栄を張らない
節約は目標をもってする
セール、ポイントに踊らされない
働き続けること
お金の掛からない趣味を持つこと
時間はお金で買える
健康もお金で買える
お金で買えないものに集中すること
お金は気楽に借りない
お金は貸してもいいが、あげる気持ちで
ストレス解消にお金を登場させない
ご褒美にお金を登場させない
金額が高ければ考える時間も長く
お金のために生きない。生きるためにお金を使う。

ここまでが、「お金の心得リスト」だ。
次は、それぞれの項目を説明していこう。

見栄を張らない

見栄を張ると、どうしても意味のないことにお金は出ていく。
いい時計を付けたり、いい車に乗ったり、人の目を気にして、そういったものにカネを使っていたらキリがない。

もしも、あなたが時計が好きで買うなら構わない。問題なのは、人に見せるために買うということだ。

これはある意味キリがない。見栄を張る人が、何人かいるグループだったら、見栄の競争が起こってしまって、際限なくカネがかかる。

カネは自分の計画に基づいて意味のあることに使わなければいけない。人によく見られるために使っても仕方ない。

節約は目標をもってする

漠然と節約をするのはよくない。
なぜなら、結局は長続きしないからだ。逆に反動で無駄遣いしてしまう。
お金を貯めて、独立起業するとか、株をはじめるとか、資格の学校に通うとか、使うことを前提に貯金はしなければ貯まらない。

不足の事態のが起こったときのために貯金しておくというのは根拠としては弱い。
節約するには、毎日の欲望を抑えなければならないので、根拠が弱いと続かない。むしろリバウンドする。

節約には、鮮明な目標を持とう。

もし漠然と目標なしに節約したいなら、もはや、それは貯金を目的にするべきではないだろう。清貧的な生活を目的としてやればいい。

武士のように、無駄をなくして生活することに価値と美しさを求める。そういった生き方を目指すという目標があるなら、目的のない節約もできるかもしれない。
しかし、夫や妻、子どもがいる場合、理解されないだろうし、強要しようものなら大きな反発があるだろう。

セール、ポイントに踊らされない

節約が好きな人に多いのは、セールやポイントを最大限に活用しようとする人だ。
これは確実に節約に繋がっていない。

まず考えてもらいたいのは、販売店は売り上げを増やすために、こういった企画をやるのだ。ということは、お客様が支払うお金が増えるということだ。あなたの財布を狙っているのだ。

簡単に言えば、安くなっているからといって、本来は、いらないものを買ってしまうのだ。
同じようなデザインの服を二枚も三枚も持っている人はいないだろうか?
それはセールだったからと、なんとなく買ったものでないか?

必要なときに必要なものを買うようにしよう。セールやポイントを気にしないようにしよう。振り回されれば確実に出費が増える。
ポイントカードは捨ててしまおう。

働き続けること

実は、カネを多く稼ぐのに一番確実なことは、なるべく長く働くことだ。

がんばって働いて年収を上げることが大事なように思えるが、平均すると、仕事をしていない期間があれば、生涯収入は増えない。

また、定年しても、なにかしら職を探して働き続ければ、収入は大きく変わってくる。

生涯収入の観点からいけば、多少の年収の増減よりも、無収入の期間を、いかに短くするかが重要になるのだ。0円の期間があれば、それを取り戻すのは、かなり大変だ。

お金の掛からない趣味を持つこと

人生をカネに支配されないというのが、本書のテーマだが、そのためにも、カネの掛からない趣味を持とう。

車や旅行のような、カネの掛かる趣味を持つと、趣味がカネに支配されてしまう。人生を楽しむためにカネは必要だが、更に重要度が高まってしまうのだ。しかも、趣味を楽しむためにカネを使ってしまうので、投資するべきカネがなくなる。大事なカネを使ってしまっているから、心の底から趣味を楽しめない。
カネの掛からない趣味を持つことが大切だ。

読書や、テニスのような近所でできるスポーツ、散歩もいい。音楽や絵画のようなクリエイティブなものも奥が深くて楽しみが尽きない。

いい趣味を持とう。

時間はお金で買える

時間はカネで買うことができる。
例えば、歩いたら30分掛かる場所でも、タクシーなら10分だ。時間をカネで買うことができるシチュエーションは意外と多い。
そういったときにカネと時間で、バランスを考えよう。

得だと思ったら、カネで時間を買おう。
カネで買えるものの中で、最も貴重なものが時間だ。

うまくカネで時間を買えれば、人生でできることは非常に増える。

一番有効なカネの使い方として、職場のそばに引っ越すことだ。職場まで歩いて5分の場所に住む。
いままで片道2時間の通勤をしていたとしたら、どれほど時間を得するだろう。家族と過ごす時間も、仕事を頑張る時間も、なにもかもが増える。

引っ越せない場合は、逆の考え方もできる。給料が下がってもいいから、家の近くの職場に転職するのだ。転職理由は家から近いから。
非常に合理的だ。

片道1時間を超える通勤時間は、都市圏では当たり前なのだが、人間の生活としては異常だ。

1日8時間眠るとして、残りは、16時間。食事をしたり、風呂に入ったりする最低限の生活時間が2時間としよう。のこりは14時間。
片道1時間、往復2時間の通勤だったら、この14時間の7分の1を通勤に費やしていることになる。
あなたは、人生の何分の一を通勤に当てているだろうか?

こういった状態を解決するのがカネだ。
カネは使うべきところでは使おう

健康もお金で買える

金持ちは、まず健康診断にカネを掛ける。
何十万円も掛けて精密な検査をする。
早期発見すれば、治る病気は多い。
逆に、発見が遅れれば、治るものも治らない。

いいモノを食べるから、健康に過ごせるとか、ストレスが少ないから健康に過ごせるとか、そういったこともあるかもしれないが、それに関しては確実性がない。逆に食べ過ぎたり、カネを守ることがストレスになることもあるだろう。

しかし、健康診断による健康への貢献は確実だ。
また、カネに対して一番大きな影響を与えるのは不健康だ。仕事ができなければ収入はなくなる。入院費用もかかる。
保険に入るよりも、一段階高度な健康診断を受けるなり、健康診断の回数を増やすなりする方が合理的かもしれない。

健康は、かなりカネで買える。これこそ有効なカネの使い方だ。

お金で買えないものに集中すること

カネで買えるものは多い。しかし、カネで買えないものは存在する。
カネで買えないものは、大抵は、自分自身の努力で手に入れるしかないものだ。

例えば、仕事をやり遂げたという達成感はカネでは買えない。
絵を描き上げた達成感もそうだ。出来上がった絵もカネでは買えない。あなたが描かなければ、この世に存在しなかったのだから。
精神的な満足は、カネで買うことは難しい。
これがないと、いくらカネを稼いでも、いつも虚しいままだ。

家族や愛はカネで買えないものの代表だが、そんなことはないと言う人もいる。その根拠は、カネを持っている男はモテるということだったり、子育てにもカネがかかるということだ。

これも一面の事実だ。平均年収がある程度下がると離婚率が上がるというデータもあるし、実際に、幸福度には差がある。
ただ、やはり愛はカネでは買えない。
カネだけでは家族は愛し合えないからだ。
カネと努力が必要だ。そして、この理屈は絵を描き上げるのでも、仕事をやり遂げるのでも同じで、最低でも、あなたが生活する程度のカネは必要で、画材や、仕事を継続する費用は必要だ。

カネで買えないものとは、カネだけで買えないものと言った方が正確だ。

愛情や友情、達成感や信頼。そういったカネだけで買えないものに集中しよう。

そういったものは往々にして、人生の目的になるものだからだ。
これがなければカネが一番の目的になってしまって、カネに支配される人生を送ることになる。

お金は気楽に借りない

カネの貸し借りは、人間関係を壊す原因だ。
あなたは、ちゃんとカネを返す人間だと思うが、相手は返してもらったことを忘れるかもしれない。

「この間の千円返してもらってないよ。」
「返したじゃん。ほら、あのときに」
「えー、そうだっけ?」

こんなやりとりをしたら、お互いに気持ち悪い。
カネを借りる場合、大体は、財布に持ち合わせがなかったとか、そういった、うっかり忘れの場合が多いだろう。
手間を惜しまないで、ATMに引き出しにいこう。
できるかぎり借りない。これは基本だ。

お金は貸してもいいが、あげる気持ちで

カネを貸す場合は、あげる気持ちで貸そう。
相手が忘れてしまったら仕方ないと思って貸すのだ。自分も貸したことを忘れてしまうともっといい。

返してもらおうと思うと、それを覚えておかなければいけなくなる。それは、わりと記憶には負担だ。

逆に、あげられないくらいのカネは貸さないことだ。
千円、二千円を貸すということは、たまにあるだろうが、1万円、2万円を、よく借りるような人とは、付き合ってはいけない。カネにだらしない。必ず生活を破綻させて、10万円、20万円を借りにくるはずだ。

ストレス解消にお金を登場させない

ストレスがたまった場合に、買い物をしたり、高級レストランに行ったり、旅行に行ったり、飲みに行ったり、カネのかかることをする人がいる。
これは危険な習慣だ。
ストレス解消にカネを使えば、余計ストレスがたまる。
また、その解消のためにカネを使う。

無間地獄のようにカネがなくなっていく。

ストレスは、近所をジョギングするとか、絵を描くとか、楽器を弾くとか、そういったカネの掛からないことで解消したい。

ご褒美にお金を登場させない

自分が何かを達成したら、ご褒美として、カネを使う人がいる。
これも危険だ。
大抵のカネの使い方が無駄遣いだからだ。

「目標を達成したから、あの勉強になる本を買う」とか、
「目標を達成したから、スポーツジムの会員になる」とか、そういった未来につながるカネの使い方を、するならいい。

大抵は、高級腕時計を買うとか、バッグを買うとか、そういった、浪費に使ってしまうのだ。

エステとか海外旅行とか、にする人もいるかもしれない。

カネをコントロールしたいなら、ご褒美として使うカネも、自分への投資を優先したい。目標達成したから、英会話学校に通うとか、目標を達成したから、高級なセミナーに出るとか、そういった発想だ。

なぜ、ご褒美として、カネを使ってはいけないかというと、大抵の人の目標は、いくら稼ぐという目標じゃないからだ。

個人事業主が300万円稼いだら、50万円の時計を買う。これなら実はいいのだが、普通は、このプロジェクトが終わったら、時計を買う。というようにカネには直接関係ないパターンが多い。

ようするに、サラリーマンのもらえるカネは、だいたい決まっているのだ。努力で、そうそう上下するものじゃない。それなのに、いちいちきっかけを見つけて無駄遣いをしていたら、カネを稼ぐために投資するカネがなくなる。

もし、自分へのご褒美としてカネを使うなら、投資しよう。
このプロジェクトが終わったら、自分へのご褒美として20万円FXをやる。とか、もしボーナスが100万円出たら30万円分、株をやる。とか、そういったことだ。時計やバックよりは、カネになる可能性がある。損しても経済の勉強になる。

あなたが、年収1500万円以上なら、自分へのご褒美で贅沢品もいいだろうが、そうでなければ、無駄金は一切ない。生きた使い方をしよう。

金額が高ければ考える時間も長く

金額が高いもの、車や家は、長い時間をかけて考える。
逆に、金額が安いもの、日用品や雑貨は、短い時間で決める。

これは、実に合理的なことだが、意外と、金額が高いものを十分に検討しないで即決してしまうことがある。

とくに、本体の金額が高くなると人間の感覚は麻痺する。例えば10万円のコンピューターを買うとする。
「一緒にマウスもどうですか?」と、店員からすすめられる。
「じゃあ、一つお願いします」と価格も聞かないで決めたりする。
このマウスの価格は2980円。ちょっと高いなと思いながらも、まあいいかと買ってしまう。
しかし、よく見てみれば500円、600円のマウスもたくさんある。
スーパーやコンビニで、10円、20円を節約しても、なんの意味もない。たった一回で二千円損をしている。

こういったことは多い。とくに、車や家のオプションは気をつけよう。長く使うものだから少しでもいいものをと思って、どんどん価格を上げていってしまうが、実際には、必要ないものまでつけてしまうケースがほとんどだ。

数十万円、数百万円の損は、いくらスーパーで節約しても取り返せない。

お金のために生きない。生きるためにお金を使う。

カネは、あくまで人間の労働力が姿を変えただけのものだ。
ただ、このカネができることが多いので、それを増やすことが人生の目標のようになってしまう。

これを防ぐには、生きるためにカネを使うように意識することだ。

どういうことか?
人生の目標を持つということだ。

家族を幸せにするのが人生の目標だったら、幸せを定義して、そのためにカネを使う。毎年の家族旅行が、幸せのために必要だと判断したら、そこにカネを使う。足りなければ、そのために稼ぐ。

カネは使うために稼ぐのだ。ようするに、人生の目標のために働くのだ。
これは当たり前だ。しかし、ときとして、手段であるはずのカネで頭がいっぱいになってしまう。

また、金儲けは面白い。世界中の人々が参加しているゲームのようなもので、その魅力にやられてしまうこともある。
もちろん、金儲けを楽しんでもいい。それが趣味なら、カネが掛からないし、むしろカネが増えるので理想的だ。増えたカネが人生の目標に対して役立つだろう。

カネは手段だということを忘れないでほしい。

あとがき

さて、本書はここからが本番だ。

本書で紹介した、カネに振り回されないための、心得をまとめた「お金の心得リスト」を、毎朝1分読んでいただく。
毎朝、目を通すことにより、意識を変える。カネに対する意識だ。意識が変われば、行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。
ここで言う結果とはカネではない。人生の満足度だ。カネに対する不安のような感覚も消えるはずだ。
なんのためにカネがあるのか、なんのためにカネを使うのか、それが徐々に鮮明になるだろう。

恐らく、あなたは2週間くらいで、リストに飽きてくる。しかし、ここで諦めてはいけない。それでは、カネに対する感覚はもとに戻ってしまう。そうなれば、またカネに振り回される日々だ。気がつけば財布の中に小銭しかない。大切なことに使うべきカネがない。
なんとか2ヶ月続けてみよう。2ヶ月続ければ習慣化する。そうなれば、そのあとも続く。
また、本書のリストに物足りなさを感じてくるかもしれない。その場合は、自分の考えや、他の本の考えを取り入れて、オリジナルの「お金の心得リスト」を作ってもいいだろう。
その場合に、注意してもらいたいことは、1分以内で読み終えられる文量にすることだ。長いと継続が苦しくなってくる。重要なのは継続だ。

 

それでは、本書はここで終わりだ。
読者の皆様には、カネの支配から開放され、逆にカネを支配し、思うがままの最高の人生を手に入れてほしい。では、あなたの充実した未来を想像しながら、終わりとさせていただく。

読了、ありがとうございました。

習慣化するための仕掛け。
あとがきで書いたように結局は習慣化しなければ金が増えることはない。
そこで当ページでは習慣化できるしかけをリストを能動的に読む以外にもう一つ用意した。
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